おっさんレンタル日記  もう一人の彼女の失恋


このおっさんレンタル日記は、おっさんレンタル依頼からヒントを得て、再構成したフィクションです。

おっさんレンタル日記 もう一人の彼女の失恋

 

私は九州地方の田舎に住んでいる26才の女性である。
 
製造業の会社に勤務している。
 
 
同僚の彼と親しくなるきっかけは、1月の職場での飲み会だった。
 
2次会のカラオケの後、彼と二人きりになった。
 
 
彼に彼女がいることは知っていた。
 
彼は彼女の愚痴を言いながら、私の連絡先を聞いた。
 
それから、彼女の愚痴を中心にLINEするようになった。
 
 
彼のことはチャラいと思っていたが、外見は私のタイプだった。
 
私はガッチリした人が好きだ。
 
ただ、彼は少し気が弱く、押し切られるところがあった。
 
 
2月、彼が彼女に謝るかどうかを悩んでいた。
 
「謝りに行きなよ」
 
私はそうアドバイスした。
 
当時は、今のように好きという感情が大きくなかったからである。
 
今思えば、彼に私の好意を試されていたのかもしれない。
 
 
 
彼女は薬剤師で付き合って2年らしい。
 
知人の紹介で付き合ったと聞いた。
 
 
5月ごろ、彼は彼女の話をしなくなった。
 
しばらく、彼と連絡を取らない期間が続いた。
 
ある日、職場で彼がすごく落ち込んでいた。
 
「どうしたの?」
 
彼に声をかけた。
 
それから、毎日彼から連絡が来るようになった。
 
 
ある日、彼に電話をした。
 
「彼女が一緒にいたらどうするんだ」
 
と彼に怒られた。
 
それから、自分から彼に連絡するのをやめた。
 
 
彼と二人で出かけ、ご飯に行くことが増えた。
 
私の家でお酒を飲んだり、DVDを見た。
 
体の関係はなかったけれど、一緒の布団で寝ることもあった。
 
 
その後も、彼は彼女の話をしなかった。
 
てっきり、彼女とは結婚しないのだろうと思っていた。
 
以前、彼の両親が彼女との結婚に乗り気でないと聞いていたからである。
 
彼と時間を過ごすなかで、彼と一緒になれるかもしれないと期待していた。
 
 
しかしである。
 
12月、彼が電話で友達に
 
「今度、結婚するんだ」
 
と話すのを聞いた。
 
 
「結婚するってどういうこと!?」
 
「これからも一緒にいたいから結婚しないで」
 
彼を問い詰めた。
 
 
「もう結婚するって彼女に言っちゃったから無理だよ」
 
「今後、一緒に遊ぶのはやめよう」
 
と彼は言った。
 
ショックだった。
 
 
それから、彼と職場で顔を合わすのが辛いのだ。
 
「彼女に結婚を迫られました」
 
彼が先輩にそう話してるのを聞いた。
 
落ち込んだ声だった。
 
 
 
職場の彼は、以前と変わらず気さくに接してくる。
 
腹が立つし、ずるいと思う。
 
でも、家に帰ってみると自分が悲しんでいるのがわかった。
 
好きだったんだなと思う。
 
 
振り返ると、彼は彼女とできなかったことを、私としたかったのかなと思う。
 
彼女はお酒が飲めないが、私は飲める。
 
彼女が笑ってくれないと愚痴っていた。
 
私は彼の前でよく笑った。
 
 
私は彼女とできなかったことをしてあげていたのだ。
 
 
悔しい、今までの時間はなんだったんだろう
 
もう少しできることはなかったのか。
 
自己肯定感は高い方だと思うが、今回の件でとても低くなった。
 
「誰でもいいから結婚して見返してやりたい」
 
そんなことも考えた。
 
 
自分の友達にこんな話はできない。何やっているのと言われてしまう。
 
だから、おっさんレンタルで話を聞いてもらったのだ。

 

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