物は幸せにしてくれない幸せにしてくれるのは生き物なんだ【ホセ・ムヒカ】

ウルグアイ元大統領 ホセ・ムヒカのメッセージ

我々は発展するためにこの地球上にやってきたのではありません

幸せになるためにやってきたのです

物は幸せにしてくれない

幸せにしてくれるのは生き物なんだ

20歳になった息子に伝えたい人生講義 ホセ・ムヒカ元大統領

【20歳になった息子へ】

元気ですか

父さんは元気です

今から15年後、20歳になった君は何をしているだろう

どんな大人になっているだろう

これから何を目指そうと思っているだろう

今から15年後、父さんは55歳になっている

君が20歳になり、社会でバリバリ働く前に伝えたいと思っていたことがあるんだ

それは世界一貧しい大統領と言われたウルグアイのホセ・ムヒカ元大統領の話だ

父さん、20代はシステムエンジニアとして、夜遅くまで一生懸命働いた

残業もたくさんした

自分で言うものなんだけど、安い給料で一生懸命働いたと思う

一生懸命働くことは尊いことだ

でも、成長することや発展することだけが人生じゃない

人生で大切なものは時間だ

1回しかない人生、大切なことに時間を使ってほしい

君が20歳になったら、ホセ・ムヒカ大統領の話を聞いてほしい

私たちは「持続可能な発展」と膨大な数の貧困者対策」を話し合ってきました。

けれど私たちの本音は何でしょう?

今の発展を続けることが本当に豊かなのでしょうか?

質問させてください。

もしドイツ人がひと家族ごとにもっているほどの車を

インド人もまた持つとしたら

この地球はどうなってしまうのでしょう

私たちが呼吸できる酸素は残されるのでしょうか

もっとはっきり言いましょう

例えば最も裕福な西側諸国と同じようなレベルで

70億80億の人々に消費と浪費が許されるとしたら

それを支えるだけの資源が今の世界にあるのでしょうか

それは可能なのでしょうか

それとも別の議論が必要ですか

今のこの文明を作ったのは私たちです

私たちは市場と競争社会から

文明という落とし子を生みだし

物質面での驚異的な進歩をもたらしました

そして市場経済は市場社会をつくりだし

それを世界規模に拡大してしまいました

いわゆるグローバリズムです

そのグローバリズムを私たちはコントロールできていますか?

逆にコントロールされてはいないでしょうか?

こんな残酷な競争が成り立つ社会で

「みんなで世界を良くしていこう」なんて議論が

本当にできるのでしょうか?

私たちは本当に仲間なのですか?

私は今回の会議を否定するために言っているのでは有りません。

違います 逆です。

我々が今挑戦しようとする目の前の巨大な困難は

決して環境問題ではなく、明らかに政治の問題なのです。

人類は今消費社会をコントロールできていない

逆に人類の方がその協力な力に支配されているのです

我々は発展するためにこの地球上にやってきたのではありません

幸せになるためにやってきたのです

人生は短く あっという間です

しかしその人生こそが何より価値あるものなのです

余計なものを買うためにもっともっとと働いて

人生をすり減らしているのは

消費が「社会のモーター」となっているからです

なぜなら消費がとまれば経済がマヒしてしまい

経済がマヒすれば不況というお化けが我々の前に姿を現します

しかし今この行き過ぎた消費社会こそが地球を傷つけ

さらなる消費を促しています

商品の寿命を縮め できるだけ多く売ろうとする

今の社会は1000時間持つような電球はつくってはいけないのです

本当は10万時間 20万時間ももつ電球はあるのに

そんなものはつくらない

なぜなら我々はもっと働き もっと売るために

「使い捨て文明」を支える悪循環の中にいるからです

これは政治問題です

我々は今までと違う文化のために

闘い始めなければならない

石器時代に戻ろうとは言っていません

このままずるずると

消費主義に支配されるわけにはいかない

私たちが消費主義をコントロールしなければ

ならないと言っているのです

ですから私はこれが政治問題だと言いました

とても謙虚な思いからです

かつての賢人たち

エピクロスやセネカ そして

アイマラ人たちは次のように言っています

「貧しい人とは少ししかものを持っていない人ではなく

もっともっとといくらあっても満足しない人のことだ」と

大切なのは”考え方”です

だからこそ

皆さんと共にこの会議に参加し

国家指導者として皆さんと共に努力したいのです

私の発言は皆さんを怒らせるかもしれない

しかし気づかなくてはいけません

”水問題”や”環境の危機”が

ことの本質ではないということです

幸せな人生を送るには

重荷を背負ってはならないと思うんだ

長旅を始めるときと同じさ

長い旅に出る時に

50kgのリュックを背負っていたら

たとえ色んなものが背負っていても歩くことができない

幸せとは物を買うことと勘違いしているからだよ

幸せは人間のように命あるものからしかもらえないんだ

物は幸せにしてくれない

幸せにしてくれるのは生き物なんだ

根本的な問題は君が何かを買うとき

お金で買っているわけではないということさ

そのお金を得るために使った

「時間」で買っているんだよ

請求書やクレジットカードローンなどを

支払うために働く必要があるのなら

それは自由ではないんだ

君のように若い人は若い人は

恋するための時間が必要なんだ

子供ができたら

子供と過ごし時間が必要だし

友達がいたら

友達と過ごす時間が必要なんだ

働いて 働いて 働いて

職場との往復を続けていたら

いつの間にか老人になって

唯一できたことは請求書を払うこと

若さを奪われてはいけないよ

ちょっとずつ使いなさい

そうまるで素晴らしいものを味わうように

生きることにまっしぐらに

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